ラン×グラフ

ランニングしながらグラフを更新するブログ

トレッドミルの速度の「誤差」をグラフで検証してみました

ジムでランニングを始めた時には、徒歩(時速4キロ程度と言われています)の2倍くらいからかなーと、時速8キロに設定し、走り慣れてきたら時速8.5キロ、9キロ、9.5キロと上げていきました。

そのうち外でも走るようになりペースをスマホアプリで、その後ガーミンのランニングウォッチで心拍数を加えて測り始めたのですが、記録をみると奇妙な違和感がありました。同じペースで走っていても外を走っている時とトレッドミルで走っている時のしんどさや心拍数に乖離があったのです。具体的にはトレッドミルの方が心拍数が高く、外を走っている時の方がペースを維持しづらい、という矛盾に気がつきました。

 

 

ペースの維持の容易さについては、トレッドミルは速度固定で強制的に同じペースで走れるので精神的に楽なのは分かります。問題はトレッドミルの方が心拍数が高くなることです。平らで柔らかいベルトの上を走るトレッドミルよりも、起伏や長い坂などがある外の方が心拍数が上がりやすいはずです。

 

そこで横軸にペース、縦軸に平均心拍数としてグラフにプロットしてみました。下のグラフは最近のデータまで含めているので、いろいろな距離を走っていてばらつきが大きくなっています。また「帰宅ラン」は荷物を背負っていて心拍数が上がりやすいはずなので、トレッドミルを「トレミ」として、外を走った時(週末やレース等荷物を背負っていない状態)を「週末」として凡例に示しています。また走った時期によってプロットの色の濃さと大きさを変えて最近のものが目立つようにしてあります。斜めの点線は比較しやすいように適当に引いたものです。

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いかがでしょう。緑の▲つまり「週末」(外ラン)の方が左(下)に寄っていて、「トレミ」の方が右(上)に寄ってますよね。外ランで特に右に寄っているプロットはフルや30キロのように距離が長かったり、起伏の大きな公園を走ったりしているものです。トレッドミルはそういう要素がない(平坦で最長でも1時間程度)にも関わらず、ずいぶん右に寄っています。

 

トレッドミルを走っていて、自分の時計とトレッドミル本体の時計を比べると、トレッドミルの時計に誤差があるのに気がつきました。これは速度設定より実際に走っている速度が速い要因の1つです。数%誤差があるようです。もう1つはベルトがまわる速度が、設定された速度に見合った距離なのかどうか、という点ですが、これは確認しようがありません。(なにか機械を使って測れば分かるんでしょうけど)

 

そこでペースと心拍数のばらつきが、外ランと整合性がとれるよう、つまりプロットの位置がいい感じに重なるよう「補正」をかけてみました。トレッドミルのペース(キロあたりの時間)を10%小さくするとだいたいいい感じです。これが下のグラフです。これが正解だとすると、トレッドミルでは設定した速度より10%程度速い速度で走っている、ということになりますね。 (誤差の有無、程度には機種の違いや固体の違いがあると思います)

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ちなみに「帰宅ラン」も含めて表示したものが下のグラフです。左下に1つはみ出しているプロットは心拍数の計測が正しくなかった時のものなので無視してください。だいたい同じような範囲にばらついているのがわかり、納得感があります。

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私はトレッドミルで走ったデータをエクセルに記録する時はこれを根拠に「補正」した速度が自動的に計算されるようにしています。そして走る時には10%低い設定をしています。例えばキロ5分30秒(5.5分)で走りたい時には時速10キロ(キロ6分)としています。体感としてもだいたい合っている感じです。

  

機械の設定もうかつに信用できませんね。

 

このグラフだけでは分かりませんが、起伏、坂、荷物だけでなく、体調や気温も心拍数に大きく影響します。夏の暑い時期は同じペースでも心拍数は上がりやすいですし、体調が悪いときは心拍数が上がりやすいです。

 

このグラフはどれくらいのペースで走れそうかの参考にもなります。心拍数170を越えるようなペースでフルマラソンが走れるとは思えないので、キロ4分40秒などというペースではまだまだ走れそうもない、ということです。心肺能力が上がれば、プロットの位置も左下の方向に変化するのでしょうね。