全日本マラソンランキング(2018年4月~2019年3月)に書いたように、グラフで考察してみます。沢山グラフを作ったので何回かに分けて書きます。
まずランナーズ2019年7月号の付録に掲載されているフルマラソン完走者のタイム(30分区切り)別、年齢(1歳区切り)の男女別人数をすべてエクセルに入力しました。
掲載されているのは30分毎にそのタイムをより速いランナーの数です。一番左は2時間30分より速いランナー、一番右は7時間より遅いランナーまで含むその年齢の全ランナーの人数です。
これを男女別に人数で色分けしたのが下の図(左が男性、右が女性)です。赤は人数が多く、青は人数が少なくなるようグラデーションで色分けされています。(エクセルのこの機能便利ですよ)
まんなかあたりに横方向に色の薄いところがありますが、これは丙午(ひのえうま)生まれのため人数の少ない年齢です。
これからタイム30分毎の人数の表を作りました。3時間30分~4時間の30歳の男性ランナーは何人、という具合です。一番右は年齢毎のランナーの合計人数です)
どのタイム、どの年齢のランナーが多いかこの表をみただけでも分かりますね。男性はサブ4、つまり3時間30分~4時間がその右側より濃い赤になっています。がんばってサブ4を目指す人が多いからでしょう。女性は3時間30分~4時間の色が濃いです。
男性のサブ4ランナーは順位では全体の上から3割より上ですが、人数的にはボリュームゾーン(上の2つ目の表で赤が一番濃い)であることがわかります。一番人数が多いということはわりとありふれている、ということになるかもしれません。
女性のボリュームゾーンはサブ5あたりです。タイム換算すると男性と女性はだいたい30分の差なのですがボリュームゾーンはもう少し遅いようです。
なかなかグラフが登場しませんが、もう1つ表をみてください。これは年齢毎にそれぞれのタイムのランナーが何%かを計算したものです。左から右まで合計すると100%になっています。
これをみると20代のランナーはすごく速い人もいますが、少し上の年齢よりも全体的に遅い人が多いことが分かります。(赤い帯がちょっと右によっています)
30前後あたりから50前後あたりまで赤い帯が左に寄り(つまり全体的に速い人が多くなり)、50代後半あたりから右に寄って(遅くなって)いくのが分かります。
これをグラフにしてみます。
グラフの線の本数が多くて分かりにくいと思いますが、じっくり色をみてください。男性の20~59歳まで(5歳区切りで平均しています)をみるとだいたい同じような傾向ですが、左の方(速いタイム)には年齢が上の人が多く、右の方(遅いタイム)には若い人が多いことが分かります。ただしすごく速いタイムは若い人が多くなっています。
60歳以上になると年齢を重ねる毎にグラフは右に寄って(つまりタイムが遅くなって)いくのが分かります。
女性も20~59歳まではだいたい同じような傾向ですが、左の方(速いタイム)には年齢が上の人が多く、右の方(遅いタイム)には若い人が多く、タイムは若い人が多いところまで含めて男性と同じ傾向です。
女性も60歳以上になると年齢を重ねる毎にタイムが遅くなっています。
第1回はここまでです。
若い人、案外遅いじゃんという話以外は今回は常識的な内容でしたね。