富士山麓トレイルランのレースレポです。4月の奥武蔵グリーラインの試走の時に勧められてエントリーしたレースで4本目のトレランレースでした。
楽しいレースでした
1本目は6月の上州八王子ファントレイル in OTA、2本目は8月で妻のトレラン初挑戦につきあった6キロと短いトレイルランナーズカップ静岡、3本目は9月の多摩川源流トレイルラン、そして今回は4本目でした。
1本目は初トレイルということでしっかりとコースの予習をしていきましたが、平坦で舗装されたロードと違ったので、しんどい、きつい、つらいと思いながら、なんとかゴールにたどり着いたような記憶があります。
2本目は6キロと短かったのですが、暑かったということもあって、走っている途中はそれなりにしんどかった印象がありました。(ゴール時は余裕がありましたが)
3本目は油断してコースの予習もせずに、この後どういうコースになるのか分からずに行き当たりばったりで走ったので、最後のエイド以降、気持ちがつきていたようです。
実はトレランレース楽しかったと感じたのは、レースが終わって少ししてから(つらかったことを忘れてから?)で、(2本目を除けば)レースを終わった直後はしんどかったという思いが先行していたのです。
それが今回は走っている途中もゴール直後も楽しさを満喫することができました。(もちろん脚が痛いとか...という肉体的なしんどさはありました)
前回までと今回でどこが違ったのか考えてみました。
コースの予習
今回は直前に地図読み、ナビゲーションの講習会に参加していたこともあり、地理院地図に作画機能でコースを描き入れ、等高線を読みながらコースの様子をあらかじめしっかりと予習していきました。下の地図がその時に作ったものです。
レース中に今全体のどのあたりにいて、この後どのような起伏があるのか、登りがある場合にそれは長いのか短いのか、登り切った後どうなるか、など分かって進めるのは大きな安心材料です。
「また登りか」と思ってもそれが小さな起伏と分かっていれば頑張れます。折り返しからの急登は、ここが一番大変なところでこれを登り切ればあとの登りは緩いとわかっているのでやはり頑張ることができます。
ペース配分
コースの予習ができていればペース配分、力の配分をあらかじめ考えておくこともできます。事前にわたなべさんにアドバイスももらいました。
(スタート前)
前半は抑え目に進みました。3.5キロ当たりにある足和田山の五湖台がコース中の最も高いピークでここまでは緩急はありますがほぼ登りです。まだ全く疲れのない序盤から登りは膝を手で押して、脚を温存することを心掛けました。
ピークを過ぎると8.5キロあたりまではおおむね下りです(小さな登りはあります)。登り、平坦、ゆるやかな下りはあえてペースは上げずに軽めに走りました。少し急な下りで走れる区間だけは集中して頑張ってペースを上げて下りました。急な下りは安全を優先して1歩1歩歩いて降ります。
後半は一番の急登からはじまりピークの五湖台までは登り基調ですが、頑張って進むことにしました。後半も先に進むにつれてペースを上げていく感じで、ピークを過ぎて下りに入ってからは(安全上歩いて降りるところを除けば)自分なりにペースを上げて進みました。
ゴール直前は後ろから抜こうとするランナーがいたので全力走しましたが、脚にも体力にも余裕がある感じです。(ということはもうちょっとタイムを縮められたかも)
(ゴール)
結果として前半の途中からゴールまで下りでも登りでも急登でもまわりのランナーをじわじわと追い抜きながら進むことができました。(2分間隔のウェーブスタートの5ウェーブ目からのスタートでした)
補給
暑い日だったので塩タブで塩分補給した他は、エネルギー切れにならないよう(なるかどうかわからなかったので)、前半でスポーツヨーカンを1つ食べました。
水は500mL×2(ソフトフラスク)をもってスタートし、3か所のエイドではソフトフラスクに補充せずに、カップに1杯ずつ(水、スポーツドリンク、水)を飲みました。前回の多摩川源流ではエイドの度にソフトフラスクを一杯に補充したので無駄に荷物が重くなり時間もロスした、という反省があったためです。残り量を確認して補充しないでも大丈夫、と判断しました(その気持ちの余裕がありました)。
目標タイム
目標...というより自分がどれくらいのタイムでゴールできそうか、あらかじめ意見をもらっていてそれが3時間40分でした。現地で会った3人の友人ランナーさんのうち一人から以前のこのレースでの経験を聞いたのですが、3時間40分よりもう少し短いタイムでいけそうです。
上方修正して3時間切りを目標にすることにしました(結果は2時間44分でした)。
登ったり下ったりがあるので目標タイムを参考にするのはまだ自分には難しいかな、と思っていたのですが、折り返し地点が近づくいた頃から経過タイムをみて、いけそうと判断できました。ただし後半は登り基調なので頑張らねばという判断も込みです。
レース中の出会い(ゲストランナー丹羽選手)
レース中の出会いも力になりました。
折り返し後の急登を登っていたところ、後ろから聞覚えのある元気な女性の声をどんどん近づいてきました。ゲストランナーの丹羽薫さんです。(丹羽さんにはアンドラトレイルの報告会と、トレイルランナーズカップ静岡で会って写真を撮っていただいてたりしていました)
下の写真は開会式の丹羽薫さん、松永 紘明さん、主催者の福田六花さん。
後ろのウェーブからスタートした丹羽さんが、ランナーを励ましながらどんどん前に進んできたのです。時々振り返って丹羽さんの位置を確認しながら登っていきました。
しばらくして私の直後に丹羽さんが来たところで、先日のTOR des Geants(トルデジアン)のすばらしい結果の話から始めて、いろいろと話をしながら急登を頑張って登りました。
私はこの急登でまわりのランナーさん達より少し速いペースで上がっていたので、丹羽さんはしばらく私の後ろについて話につきあってくだいました。アドバイスをいただいたり、最後はペースが落ちかけた私を少し押してくださって、私のペースが落ちて追い抜かれるまでの時間の励みになりました。
レース中の出会い(友人)
そして丹羽さんについていただいて登る途中にも出会いがありました。「丹羽さん!写真撮っていただいていいですか」と声をかけた私の前にいた女性ランナーさんが、1つ前のウェーブからスタートした友人でした。仮にMさんとしましょう。便乗して一緒に写真におさまりました。
Mさんとは急登の頂上のエイドで水を飲んでいるところで再会しました。絶景を背景に写真を撮った後、私が前を行ってひっぱることになりました。(一般論として男性の方が筋肉量分有利なので。男女別の順位で言えば私の方がずっと後ろです。)
引っ張れるかどうかわかりませんでしたが、とりあえず前を走ることにしました。ここから後半の緩い登り基調がピークまで続き、その後ゴールまではほぼ下りです。
Mさんに追いつかれて「遅いじゃん」と言われないよう、時々後ろを振り返って距離を確認することで、最後まで気を張って走ることができたのかもしれません。前回書いたようにペーサーに引っ張られるのも頑張れますが、ペーサーになる方も頑張れる効果がありそうです。
それ以外の要因
他の要因としては、トレランのレースに身体が慣れたとか、勝手がわかったという側面、少ないながらも回数を重ねて走り方も向上したなどの側面もありそうです。
距離としては過去の2回のレースより短く、コースとしても比較的難易度が低いそうなので、その面も大きかったと思います。
いろんな要因が重なった結果だと思いますが、予想していた以上にレースが楽しかったという経験は、今後の新しい挑戦につながりそうです。
これまでの3回のレースでは、男子中の順位は真ん中よりやや後ろくらいだったのですが、今回は全体の3分の1より少し後ろくらいだったので、楽しかったという気持ちだけでなく、レース運びもうまくできたようです。
グラフ
下は心拍数のグラフです。序盤の急登、ピーク後の下り、折り返し前後のフラットな部分、後半序盤の急登、ゴール直前の急な下り坂と最後のダッシュなどで心拍数が上がっています。