ラン×グラフ

ランニングしながらグラフを更新するブログ

マラソンタイムの男女比

横浜さん(全力さん)のこのエントリー(サブ4の割合は、25%。女性のサブ4は、男性のサブ3.5相当)を読んで、グラフを作ってみたところ、面白い傾向があることが分かりました。

まず記事中の表を引用させてもらいます。出典は横浜さんの記事をご覧ください。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/A/Alloutrun/20181003/20181003205349.jpg

これをグラフにしてみました。

グラフの見方ですが、たとえば横軸4:00のところの青いプロット(男性)の横軸をみると約30%(29.6%)になっています。これはサブ4のランナーは男性は男性全体の約30%(29.6%)である、ということを意味します。

f:id:rungraph:20181004205302p:plain

さて、男女のタイム差はどれくらいでしょうか。

以前にぐぐった感じではだいたいタイム差が10~15%というところのようなので、まず男性のタイムに15%足したグラフを作ってみました。

こんな感じです。速い方は合っているように見えますが、遅い方は男女比がもっと小さくてもよさそうです。

f:id:rungraph:20181004205732p:plain

ここから後、試行錯誤した過程は省いて結論です。男性のタイム×補正値と女性のタイムのプロットが一致するよう補正値をさぐってみたところ、速い方は15.5%、遅い方は8%の差という結果となりました。下のグラフの黄色いグラフが補正値です。(タイムの間隔が広いところは回帰式を作って内挿した値でプロットしました。)

男性の4:00は補正前も後(補正後は4:30あたり)も前後のプロットと比較してちょっと上に上がっています。つまり自然な割合よりも多めです。サブ4くらいだと頑張れば達成できるランナーの割合が多そうなので、そのため他よりも多めなのかもしれません。

f:id:rungraph:20181004205846p:plain

速い方の割合は0に近いのでよく分かりませんね、そこで縦軸を対数にしたグラフも作ってみました。だいたい一致しています。

f:id:rungraph:20181004210044p:plain

遅いランナーは男女比が小さくて、速いランナーは男女比が大きいは何故でしょう。ここからは私の想像(妄想)です。

脂肪がより多くついているほど不利なことは当然ですね。女性が男性に比べてタイムが遅い理由の1つは、そもそも脂肪の割合が男性より多い(筋肉の割合が少ない)ので、それがハンディになっているという話を読んだことがあります。(骨格とか身長の違いもあるかもしれませんが。)

脂肪の割合がタイムに影響すると仮定して、体重を落としてもなお残る脂肪(女性の方が多い)+余分についた脂肪(男女共通)=合計脂肪量となります。速いランナーはより脂肪が少ない、つまり「余分について脂肪」の部分が減っていきます。その結果、残った脂肪(女性の方が多い)の男女時比が大きくなるため、それがタイムの比に現れているのではないか、と想像(妄想)しました。

 

ちなみに体重とタイムの関係については、やはり横浜さんの記事(トップアスリートの身長と体重とBMI。身長からフルマラソン適正体重を計算する。)に掲載されているのでご覧ください。

 

女性のサブ4は男性のサブ3.5相当という結論は横浜さんと変わりませんが、他のタイムについても男女の換算ができるのは便利なので、ブログに掲載しておくことにしました。

 

ちなみにタイムの比較には、こちらのやはり横浜さんの記事(マラソンのタイムと気温の関係と計算ツール。)も参考になります。男女比換算、気温換算すると、異なる条件、異なる性別のランナーとのタイムの比較の時に便利なので活用しています。

 

追記(2018/10/05):

男子のサブ4が多いことを確認しました。

下のグラフはそれぞれのタイム区間毎の人数の割合です。ただし4時間より速い区間は15分毎の人数、それより遅い区間は30分、1時間となっているので、比較しやすいように15分あたりの人数割合でグラフを作りました。

f:id:rungraph:20181005170346p:plain

 やはり男子3:45~4:00の区間は不自然に突出しています。男子ランナーは1年くらいコンスタントに練習すればサブ4が射程圏内に入ってきますし(私の個人的な経験)、そのレベルでは最後の頑張りで4時間以内に駆け込むことができるのでしょうね。

他のキリのいいタイムもゴールでは直前に多めのランナーがゴールするそうですが、サブ4ほどは簡単ではないのだと思います。

ちなみに遅い方のランナーの割合を回帰式で近似した数値で置き換えると下のグラフのようになります。男女それぞれどのあたりのタイムのランナーが多いかが分かりますね。

 

f:id:rungraph:20181005171440p:plain