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ハイテクハーフマラソン 上流・下流問題

ハイテクハーフマラソンという荒川河川敷を走るハーフマラソンがあります。定員1万人の比較的規模の大きなハーフマラソンです。以前は谷川真理ハーフマラソンという名称のレースでした。私はレース初シーズンだった前回(今年2018年1月)に出走しました。

ハイテクハーフマラソンには2つの特徴があります。1つはウェーブスタートであること、もう1つは「上流」コースと「下流」コースに分かれていることです。このうち上流と下流に分かれていることによりいくつかの問題が発生しています。

 

風向きによる不平等

開催時期が1月なのでほぼ北風が吹いています。上流コースでは前半が向かい風、後半が追い風、下流コースでは前半が追い風で、後半が向かい風です。

疲れてきている後半が向かい風の方が厳しいので、同じハイテクハーフマラソンでも上流と下流では条件が大きく違います。同じ日に別のレースを走っているといっても過言ではないでしょう。

 

名前のイメージ

下流コースは条件が悪い上に名前も評判がよくありません。「上流」を走るランナーは「上流ランナー」で「下流」を走るランナーは「下流ランナー」扱いされているのではないか、ということです。

イメージだけかといえば、そうともいえない事情があります。それが以下に示す点です。

 

陸連登録ランナー優遇

公式サイトにもエントリーサイトにも書かれていませんが、陸連登録ランナーは条件のいい上流コースが割り当てられているようです。

陸連登録ランナーはゼッケンを前と後に、一般ランナーはゼッケンを前だけにつけるので現地で見分けがつきます。(初心者にも関わらず好奇心から陸連登録していた)私は昨年、上流コースを走りました。同じウェーブのランナーはほぼ陸連登録ランナーでした。あとで他の参加者に聞いたところ、どうやら陸連登録ランナーが上流なのは間違いなさそうです。

公式情報を読む限り、上流となるか下流となるかは運次第、抽選かなにかで決まるのではないかという印象を受けますが、説明なく陸連登録ランナーが優先的に上流に割り当てられているのであれば公平性、透明性の観点から問題ありますよね。(医大の受験で説明なく女性が不利な扱いを受けていたのが発覚して大問題になったのと同じ性質の問題です)

 

上流だけ公認コース??

ここまでは前回の問題でしたが、ここからは新たな問題です。

今年のスポーツエントリーには、

「1.日本陸上競技連盟公認コース!(ハーフの部)」
「上流コース・下流コース 21.0975km(公認コース)」

としか書いていないのですが、公式サイトの大会要項には「会場・コース」には

「上流コース・下流コース21.0975km(公認コース)」

とあり「種目」に
「ハーフマラソン ※ハーフマラソン(上流コース)のみ公認とする」

とあります。赤字は私がつけたもので、実際には小さい字で書かれています。

JTBスポーツステーションにも「イベント情報」の「種目」に

「ハーフマラソン(上流コース)のみ公認とする」

と書かれています。

「(上流コース)のみ公認」

大きく赤字で書いてみましたが、公式サイトではわりと目立たないところに示されており、多くの人がエントリーに使うであろうスポーツエントリーには何も書かれていません。

前回の大会では見たことないなぁと思い、前回の情報を確認できる公式サイトランネットを確認しましたが、ハーフマラソンが公認であるとしか表記されていません。

 

透明性に問題あり

今回エントリーしたランナーのうち、どれだけの人がこの情報に気がついていたでしょうか。

今回はじめて変更されたのであれば、変更点であることをわかりやすく表示して注意喚起すべきです。(ちなみに第20回記念としてフルマラソンが新設されたことは強調して表示されています)

前回はどうだったのでしょうか。前回は上流・下流ともに公認で、今回は上流だけが公認に変更されたのでしょうか。それとも公認かどうかは陸連登録ランナーしか気にしないであろうから、昨年も上流だけが公認だったのにそれを公表していなかったのでしょうか。

今回の大会要項をみると「※ハーフマラソンは上流コース、下流コースは各コースごとと、総合での表彰があります。」とあります。これは昨年のサイトにはありませんでした。上流と下流で条件が違うことに対する改善かもしれませんが、このあたりもあまり目立たないところに表記されています。

また、もし陸連登録ランナーが優遇されて上流コースを割り当てられているのであれば、それもエントリーしようとしている人にわかりやすいように示すべきではないでしょうか。

上流と下流で条件が違うことは仕方ありません。下流という呼び方が印象がよくないのも、まぁ所詮は印象の問題です。しかしその他の点は信頼性、透明性に関わる問題であり、迅速な対応、改善が求められる点ではないでしょうか。

陸連登録ランナー優遇ならそう明記すべきですし、上流のみ公認なのであればそれも大きく示すべきです。その上で、ランナーにエントリーしたいかどうか判断を委ねるのが信頼を得るために必要なことです。

 

 

ハイテクハーフマラソンは私の好きなレースの1つです。会場やレースの雰囲気もいいですし、様々なゲストランナーとスライドできるのも楽しい瞬間です。何よりウェーブスタートは遅いランナーでもロスタイムが少なくて、走りやすいです。

個人的には先に書いたように無駄に(?)陸連登録しているので、ここで指摘したような問題の「被害」は受けていませんが、このような課題によってレースの印象が悪くなること、信頼を失うことは残念なことだと思います。

 

問い合わせました。12/30更新

http://rungraph.hatenablog.com/entry/2018/12/30/115420