ラン×グラフ

ランニングしながらグラフを更新するブログ

Beyond 2021 その1

Beyond 2021で2年ぶりのフルマラソン完走、自己ベスト更新しました。

Beyond 2021

Beyond、すごくいいレースですよ。

いろんな方が書かれていると思いますが、ちょっと思い出しただけでも、完全フラットなコース、1000人ちょっとのランナーに対して100名以上の優秀なペーサー陣(160名くらいだったかな?)、ゲストランナーをはじめとした豪華な参加ランナー(人気Youtubeチャンネルをもっているランナーさんも多数)、ほかきめ細やかな配慮もあり、気持ちよく、楽しく、好条件で自己ベスト更新を目指せるレースです。約5キロちょっとの周回コースなので応援する方も何度も応援できる好条件です。

設定タイムは一番遅いグループで4時間、私が参加したのはその1つ上の3時間45分、3時間半切りから2時50分は参加ランナーが多くて同じタイムが複数のウェーブに分かれています。(ざっくりした記憶で書いているので正確な情報は公式サイトなどをごらんください)

全21ウェーブ(F1、2:30、2:35、...4:00)で、各ウェーブは1分おきのスタートです。

私の走る3時間45分のグループのランナーは58名、スタート時刻は11:09です。

会場入りから整列

ランチューバ-さんをたくさん応援できるということもあり、はじめて妻がレースのスタート時から応援に来てくれました。

特急で水戸駅まで行き、水戸駅から送迎バスに乗って現地入りしました。車で現地入りした方も大勢いたようです。コースわきの広いスペースに多くの乗用車が停まっていました。

会場入りした時は下の写真のように曇天、レースが始まってから晴れて暖かくなります。(それでも例年の気温よりは低かったのでレース中も暑いということはありませんでした)

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SNSでフォローさせていただいているランナーさんも多数参加されているのですが、スタート前に見つけることはできませんでした。スタートラインに整列した時に3月の東京チャレンジマラソンの暑さリタイア後にドリンクを提供していただいた方に見つけていただき、挨拶できました。ありがとうございます。

スタート直前の整列の様子です。1ウェーブあたりの人数が少ないのがわかります。1つのウェーブには前後に数人ずつのペーサーがついています。(速いウェーブは前だけかも)

後ろにいるペーサーさんは、速い集団が後ろから追いついてくるのもチェックしていて、左に寄るように大きな声で促すという仕事もあります。また集団が前後に分かれた時の後ろの集団を引っ張る役割もしていました。前後にわかれてもそれぞれ3人ずつくらいペーサーがついている状態です。

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会場入りしてから2回、トイレに行き(いつも走り始めてから行きたくなるので)、スタート直前にも1回行きました。上の写真の状況から走ってトイレに行ってもどってきても十分に間に合います。ランナーに対してトイレの数は十分にあるので(男女分かれています)、大規模レースのような長蛇の列にはなりませんでした。

大規模レースのように1時間前から整列する必要はなく、直前になってからぞろぞろと整列しました。

スタート

10:50にSグループ(F1グループ)がスタートし、1分おきに次々とスタートします。同時スタートでありながらスタートラインにたどり着くまで時間がかかる大規模レースよりも、むしろ待ち時間は短いくらいです。

 

すぐにスタートラインにたどり着きました。距離調整のため一旦、時計回りに走って折り返しがあります。

給水は5キロちょっとの周回コース上に2カ所あるので短い間隔でドリンクが取れます。事前に申し込んだ人はスペシャルドリンクを置く場所が1カ所あります。

水、スポーツドリンク、コーラがあり、給水所のテーブルも十分な間隔で多数あるので最初のテーブルで取り損なっても全く取れないことはありません。

給水所で集団がばらけて長い列になりがちですが、コースの両側に給水のテーブルがあるので、うまく利用してペースの上げ下げを最小限にすることができました。給水所が近づいたところで、ペーサーから離れ(場合によっては先に出て)空いているテーブルのコップを取って、給水してコップを捨てたあとで、ちょっと後ろから追ってくるペーサーの後ろにつく、という感じです。

これがうまくいったので、全給水所で給水することができました。

 

給水で列が長く伸びた時に対応するため、最初は集団の最後尾あたりについて走りました。集団のペースが落ちた時にはそれに合わせずに前に出て、ペースが上がったらまた後ろに戻るという感じです。

折り返してスタート・ゴール地点を通過し、さらに1周超えたあたりで、少し暑くなってきたのでスタート時に来ていたウィンドジャケットの前をあけ、腕まくりをしたところ、ペーサーさんが「持ちましょうか」と言ってくださり、もう1周したスタート・ゴール地点近くの芝生においてくださいました。おかげで身軽な状態で走れ、助かりました。(ありがとうございます)

今回はスマホを妻に預けて走ったので、ウェストポーチも使わず、補給食をポケットに入れただけの最低限の装備で走れたのでその点も好条件だったのです。

 

後ろから速い集団が来る度に、後ろについてペーサーさんが左に寄るように声をかけます。追い抜く集団が速い時には追い抜きにかかる時間は短いのですが、スピード差が小さくなると追い抜き時間がかかるようになります。(速い集団のランナーさんから元気な声で応援をいただき力づけられます。)

このタイミングで追い抜かれる方の(私のいる)集団は自然にペースが落ちます。その後にペースが上がりますし、給水の後にも上がります。このあたりは自分でペースをみながら前に行ったり、後ろに戻ったりしてペースを保ちました。幸い集団が小さいので、特に無理せずに(他のランナーに接近せずに)調整できました。

集団が前後に分かれる

ペーサーは途中で交代するのですが、後半のペーサーさんが後ろについたあたりで、集団の前の方のペースがちょっと速すぎるのではないかと判断され、前に声をかけにいきました。前は前で設定ペースどおり走ってると判断されていたようです。

ここで後ろのペーサーさん3名は前をあえて追わない方がいいだろうと判断されました。それで後ろの集団に十分貯金があるペースです。

前後の小集団に分かれれば、給水での上げ下げも小さくなるので、私としてもありがたい判断でした。体感的には後ろの集団の方がペースが一定だったように感じました。(前で走ってないので実際のところは分かりませんが)

 

前後の集団が分かれたところで、私は後ろの集団の左端のペーサーさんの直後につくことにしました。時々後ろに下がってしまったり、間に他のランナーさんが入ったりしましたが、おおむね直後を維持できました。後半になって段々疲労がたまってくるとペーサーから離れてしまうとペースを維持するのが気持ち的に難しくなるのは自分の経験上もわかっているため、直後を維持しようと努めました。

(下、後ろの集団。左から3番目がペーサーさんで、この方以外に2人ペーサーさんがいます)

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時々下がりそうになった時には、マラソンには波があって辛い時を凌げばまた楽になるのだという、金哲彦さんの言葉を思い出して粘りました。

コース上にはスピーカーが何台も設置されていて、気持ちが上がる音楽が流れています。最初は大音響がつらかったように感じましたが、そのうち大音響で気持ちが上がり、アドレナリンが増量するように感じるようになりました。後ろから音楽で押されているような感覚です。

 

補給食は8キロ毎に摂取しました。8、16,24、32キロです。30キロを超えたあたりで、ここからだと警戒しつつ32キロの補給します。呼吸が若干荒くなってきたように感じますが、まだまだいけます。(データをみるとハーフあたりまで心拍数があがりハーフ超えたあたりからずっと一定だったので、撃沈する兆候はありませんでした)

このあたりで残り2周です。すでに速いグループは次々ゴールしているタイミングだったので、ゴール地点のアナウンスは勘違いして「あと1周がんばってください」と声をかけ、ペーサーは「違う違う」と2周であることを示しました。私もこの時点で「あと2周」と大声を出す余裕がありました。

 

走っているうちに後ろの集団は前の集団においつき、ほぼ1つの塊になって進みます。それでも後ろの集団のペーサーさんは位置を変えずに走っているので助かります。(ペーサーの直後を走りたかったので)

後ろの集団のペーサーさんのうち一人は、最後の1周になって、後ろにランナーがいたら、3時間45分ぎりぎりのところを走りますね、と言っていました。前の集団も後ろの集団も少しずつ脱落していったので、それでもぎりぎり3時間45分をクリアしたいランナーの助けになりますね。

脚(ふくらはぎ)痙り

そしていよいよ残り1周が近づいた地点、給水地点の少し前でしょうか。36キロあたりで急にふくらはぎが痙りました。振り返ったペーサーさんに「痙りました!」と伝え、一旦立ち止まってふくらはぎを軽くもんで、すぐに再スタート。我慢できるペースで走り始め、徐々に再度ペースを上げます。

さきほどのペーサーさん達の話を覚えていたので、3時間45分ぎりぎりのラインのペーサーさんに追いつくことを目標に、少しずつペースを上げていきます。

前半にジャケットを受け取ってくださっていたペーサーさんを追い抜き、3時間45分ぎりぎりのラインのペーサーさんが1人のランナーさんについて走っているのが視界に入りました。無理せずちょっとずつ追いついていき、ついに合流し、さらに追い抜くことができました。

 

ところが、また右のふくらはぎが痙り、すぐに後ろから追いつかれます。再度、追い上げて合流します。時々ふくらはぎがピキピキいって痙る寸前です。そのうち左のふくらはぎも痙りそうになってきました。

ここで3回目の痙り。またペーサーさんから離れてしまいました。

また頑張って走りはじめ、痙らないぎりぎりのペースを狙って走ります。前のペーサーさんが既にゴールした集団についていたペーサーさんに伝えてくださったのか、別の方が私についてくださいました。ゴールゲートが遠くに見えたタイミングだったと思います。

ここで3時間45分切りをねら、ぎりぎりのペースから少しずつあげて走って行ったところまたまた痙ってしまいました。少しペースを上げたのが裏目に出てしまったのかもしれません。

それでもすぐそこに見えるゴールゲートに向けて、ちょっと無理してペースを上げて駆け込もうとします。ガーミンの記録をみるとキロ4分30分を切っていたようです。

が、ゴールを目前にして再度痙ってしまいました。よろよろしながらゴールゲートをくぐります。妻がゴール脇から声をかけてくれました。

(下、よろよろとゴールw)

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すぐに救護の方が寄ってきてくださり、スポーツドリンクのボトルをいただき、ふくらはぎをマッサージしていただきました。

ふりかえり

少し落ち着いてからガーミン上のタイムをみると3時間45分を20秒ちょっと過ぎていました。サブ3:45はかなわずでしたが、最初の脚痙りで諦めず、6キロ粘ってペースを上げて、ゴールまでベストを尽くせたことは、今後につながる成果だと感じました。

 

ふりかえってみると、過去のレースは撃沈続きでした。撃沈しなかったのは初サブ4の湘南国際マラソン1回と、大きくはペースを落とさなかった最初のかすみがうらマラソン1回だけ、9回は撃沈、1回は後半全歩き、1回はDNFです。

今回は脚痙りさえなければ、撃沈せずに完走できたと思われます。半年ちょっと、月間距離を伸ばしてきたことの成果でしょうか。「走った距離は裏切らない」は野口みずき選手の名言ですよね。距離さえ走ればいいということではないと思いますが、少なくとも私レベルのランナーはしっかり距離を走ることも重要だなと実感するレースでした。

来年に向けて

Beyondは様々な意味で好条件だったこともあり、目標達成(3時間40分あたり)か、少なくとも自己ベスト更新をと思い、諦めずに最後まで走れました。

実はそれだけが理由でなく、2021年はマラソンだけでなく、トレランやナビゲーション系(オリエンテーリングやロゲイニング)にかける時間を増やそうと考えていることもあります。一昨年からのフルマラソンの練習メニューは24週なのですが、24週といえばほぼ半年。半年間をフルマラソンの練習優先にしてしまうと、他のランニングイベントが楽しめないなぁということからです。

 

今回は年末年始で忙しくなるので、いつものグラフを作る前にこれを書きました。(趣味の)グラフ掲載はまだ後日。