ラン×グラフ

ランニングしながらグラフを更新するブログ

奥武蔵グリーンライン・チャレンジ42.195km

2週間前に試走した奥武蔵グリーンライン・チャレンジ42.195kmを走ってきました。

スタート時に会場で、競技性はないのでタイムや順位は気にせず楽しんで下さい、エイドの食べ物も色々用意してあります、マラニックです、という趣旨のアナウンスがありました。

結果は5時間8分で完走しましたとだけ書いておくことにします。

当日の起床からスタートまで

ふつうのマラソンのように一斉スタートではありません。7:30~8:30の間に1人ずつ順番にスタートします。その順番もマラソンのような申告タイム順番などではなく、当日、スタートラインに並んだ順です。

8:00頃にスタートできるように7:30前頃に会場に着くことにします。逆算すると自宅を出るのが5:00過ぎ、起床は3:30頃になります。(朝、慌ただしくしたくないので1時間半前に起きる主義)

3:30に起きるために前日早く就寝してもそんなに早くは寝付けないので3日かけて起床時刻と就寝時刻を少しずつ前倒しにしてみたところ、うまくいきました。前日は20:30頃に就寝してしっかり7時間睡眠です。

予定通り起床、5時に自宅を出て、高麗川駅に7:00前に到着、歩いて7:20前に会場(高麗神社の駐車場)に着きました。

トイレに行き、更衣室(テント)もありますが下にウェアを着ているので外でさっと着替えて荷物を預けたらもう準備完了です。スタート列にはすでに長蛇の列が出来ています。7:30には最初のランナーから1人ずつスタートしました。

7:39にスタート列に並び、7:44にスタートしました。

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今回はタイムを追求しないので(一応の目標は5時間切りですが)、写真を撮りながら走ろうと思いウエストポーチにスマホを入れるつもりでしたが、自宅でパッキング時に入れ忘れてしまいました(帰宅したらリュックがあったその場所にありました)。

仕方が無いので最初だけ手に持って走り、すぐにリュックに入れました。残念ながら山に入ってからの写真は無しです。(リュックから出して写真を撮る余裕はありませんでした)

前日2日間の暑い日から一転して、この日の朝はちょっと気温が低めだったので、スタート時はウィンドジャケットを着て走り始めましたが、すぐに暑くなり1.2キロくらいで脱いでリュックに入れました。

私はマラソンの時はエイドでしか給水しないのですが、この日はソフトフラスク2本に合計1Lの水を入れ、リュックの前に装着しました。結果としてはこれは大正解で、この1Lの水+エイドでは2~3杯の水分+フラスクに追加で0.5Lの水を摂ったのに最後まで(帰宅してからも)トイレに行きたいとは微塵も思わないほどでした。

エイドの水だけだったら(過去のレース経験から考えると)暑さに弱い私は軽い脱水症状になっていたかもしれません。

リュックには他にジェルとスポーツ羊羹、レインジャケット、ティッシュペーパー、はんかち、バンドエード、スマホバッテリー、貴重品などを入れてあります。他のランナーさんをみると、マラソン並の軽装備の人とリュックの人がいます。

18キロまで走った

2kmほど走ると山に入ります。トレランではないので山に入ってからもゴールまで舗装道路ではありますが、木立の中を走る気持ちのいい道になります。スタート時は曇りで途中から晴れてきたのですが、木々の影が日差しを遮ってくれます。

山に入ってからすぐに(3キロあたりから)坂道の傾斜がきつくなります。それまではキロ6:30ぐらいだったのを、キロ8:30ぐらいに落とします。できるだけ長く走り続けられそうなペースを維持する計画です。後ろから登り坂に強いランナーさん達にどんどんに抜かれていきますが気にしないことにします。

5キロ過ぎから6キロ過ぎまでは下り坂となったので、ブレーキをかけず気持ちよく走ったところキロ5:30→4:10くらいまで自然に上がっていきました。他のランナーをばんばん抜いて下っていきます。

まだ登り坂に転じて、キロ7:30~8:00ぐらいで無理せず走って登っていったところ、キロ地点に最初のエイドがありました。

マラソンだと紙コップで水やスポーツドリンクをもらい、飲み終わった後は多くの紙コップが路上に捨てられるのですが、ここではランナーひとりひとりがしっかりとごみ袋に入れていきます。

またカップ持参が推奨されていて無駄に紙コップを使ってゴミを出さないよう配慮を求められています。持参していない人も複数のドリンクをもらう時には1つのカップを使い回すことが推奨されています。7箇所のエイドで紙コップがうち捨てられている光景は一度もみませんでした。フードを提供する容器はランナーによってきれいに重ねて返却されています。

このエイドを過ぎたあたりで2週間前の試走ルートと合流し、見え覚えのある風景になりました。

8キロあたりで登りが終わり、少し平坦なところを走ると9キロ手前から10キロ手前まで、また長い下りとなります。ここも下り坂に身を任せて、気持ちよく走り自然にペースが上がります。キロ4:30→3:40くらいまで上がっていたようです。登りではペースを落として温存している分、下りでどんどん抜いていきました。

下りきったあたり(9キロ)に2箇所目のエイドがありました。エイドではゆっくりすることにしているので、立ち止まって水分をしっかり摂り、食べ物も複数いただき(バナナやミニシューチョコなど?)、ふたたび走り始めます。

11キロから12キロ過ぎまで登り(前半がキツく、後半が緩め)、また1キロほど気持ちよく下ります。

14キロあたりから登りは始まりますが、ここから先はこれまでのような長い下りはしばらくありません。次は24キロ過ぎでしょうか。(コースを覚えて走ったわけではなくて、今グラフを見ながら書いています)

16キロあたりの顔振峠のエイドで一休みします。試走で食事した茶屋のあたりです。

 ここを過ぎて18キロくらいで登り坂を走り続けられる気がしなくなって歩きに転じました。(なお、走っている時にガーミンで確認したのが18キロだったのですが、山の折り返しのため時計の距離は実際より短く出ています。18キロだと思ったのは18.5キロくらいでした。最終的にはガーミンでは2キロくらい短く記録されていました。)

下が19キロまでのグラフです。登りと下りのペースの違い、登りでも勾配によってペースが違うことがわかりますね。ここまでの平均ペースはかろうじて、(いちおうの目標)5時間の平均ペースを下まわっていますが、ここからはずっと登りとなるのでペースは落ちます。

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19キロまでのグラフ

行き交う人や車

走っていると、一般の峠走をしている方々の集団や自転車、登山の方、車やバイクが前方から来てすれ違います。また自転車、車やバイクは後方からも来ます。

車やバイクが来ると前や後ろのランナーから「車来ます!」と声をかけあって道をあけて走ります。

峠走の集団や登山の方とは声を掛け合いました(「ファイト」などと応援してくださいます)。こちらはたまに遭遇する人達に声を掛けているのですが、あちらからみるとずーっと続くランナーの列に声をかけ続けているのかと思うとありがたいです。元気がでました。

登り坂は歩く

18.5キロあたりからは登り坂は歩くことにしました。まだ半分も来ていないに、頑張って走り続けても最後まで持つ気がしません。

半分も来ていない、とは言っても32キロあたりからゴールまでは長い下り坂になるので、そこまでは14キロほどです。最後の下り坂までと考えれば半分を超えています。

この先の仮の(気持ちの上の)ゴールは登り坂のおわる30キロすぎとなります。

ここからは下りがあってもごく短い区間で、ほとんど登りっぱなしです。まわりのランナーも多くは歩いています。

ちょっとした下りや少し坂が緩やかなところ、短い平坦を走ったりしますが、記憶の中ではずっと歩いていたような気がします。

歩いているとは言っても体力が尽きたわけでは無いので、できるだけ速く歩くことを心がけました。ちょっと走って私を抜いていったランナーさんもすぐに歩きになるので、こちらはずっと歩いてそれを抜いていく感じです。

いわゆるパワーウォークでしょうか。試走の時のわたなべさんの歩き方を思い出していました。ガーミンをみるとキロ10分くらいだったので、10分を切るペースで歩けるよう頑張りました。

歩きを始めて少しすると坂が緩やかになり3kmほど行ったところ(21キロあたり)にエイドがあって一息つきました。

どこで何をいただいたかは覚えていませんが、バラエティーに富む食べ物、汁物、麺、果物等があり、身体も気持ちもエイドの度にほっとしました。

このエイドのある場所から、左に坂を降りたところに高山不動尊があります。試走の時にはこのエイドの場所まで来て、高山不動尊でお参りをしてから、トレイルを往復して、駅に向かって降りていったところです。

今回はここは通過地点に過ぎないのでさらに登ります。傾斜はさらに急になりました。グラフをみると傾斜がやや緩やかになったところから少し頑張って走ったようです。その後、また傾斜が少し急になる度に歩きを入れました。

24キロ過ぎに1km以下ではありますが、少し長めの下り坂があり、キロ5:00~5:30くらいで走りました。最初の3つの坂ほどはペースは上がりません。下り終わったらまた登り坂を歩き、さらに短めの坂をまた走り降ります。

そうして登り切ったところが刈場坂峠のエイドでした。

下りなのにペースが上がらない

エイドで一息つきました。ここでコースは一旦、脇にそれます。1km下って折り返し、同じ道を1km登って刈場坂峠に戻ってきたらまたエイドがあります。

この下り坂では全くペースが上げられませんでした。これまでのように重力に身を委ねて走り降りるのではなくてヨロヨロと下ります。キロ8:30→7:00くらいまでしかペースが上がりません。

折り返してくるランナーさん達(走っている元気な人達も結構いる)を見ながら、こんなに下っちゃったら帰りが大変だ、どこまで下るんだろうと思いながら下っていきました。

木立が切れてちょっと明るくなったところに折り返し地点の標識が立っていました。登りは歩きと決めていたので、むしろ下りより気持ちは楽です。ペースは上がらずキロ10:30程度で刈場峠まで登り、エイドでまた一息つきました。

ドリンクと食べ物をいただき、さらにメロンを切り終わるのを待ってメロンをいただいてから再出発です。

下が歩き始めたあたりから刈場坂峠を過ぎたあたりまでのグラフです。刈場坂峠からの下り、登りの遅さが分かります。暑さを感じてたような記憶もあります。

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刈場坂峠のあたりまで

刈場坂峠から先にはまだ登りがあります。上のグラフをみると刈場坂峠の2度目のエイドの直後は少し下っているのですが、これが一瞬登りに見えたくらいには疲れていたようです。

待ち遠しい最後の下り坂

ここから先は、最後の長い下り坂だけを希望に、下りはゆるゆると走り(もはや下りもゆるゆるとしか走れません)、登りは出来るだけ頑張って歩いて進みます。

登り切って下りに入り、これで終わりかと思いきや、まだ登り、ということを何度か繰り返します。

「あと1km登ったらあとは下りだよ」と沿道の方(スタッフ?)に言われ、ゆるめの登り坂も頑張って少し走ります。

5時間は切れそうにないけど、最終タイムがどれくらいになりそうか、何度も何度も計算しながら走りますが、最後の長い下りでペースを上げられる気がしなかったので悲観的な結果(5時間台後半)しか出ませんでした。

事前に地図をみたざっくりとした記憶では32キロからが長い下りだったのですが、実際は34キロ過ぎでした。登り坂の終点が蜃気楼のように遠ざかっていく気持ちです。

ゴールに向けた長い下り坂

ようやく最後の登り坂が終わり下りが始まりました。下っていくと勾配がきつくなってきて「ホンモノだ」と確信します。痛い脚ながらもペースがキロ5:30程度まで上がってきました。

ランナーがまばらになってきます。ここで前のランナーを見失ったら、分岐があった時に正しいルートが分かるんだろうかとちょっと心配しながら置いて行かれないように走ります。(分岐では路上に大きな矢印が書いてあるので心配は杞憂でしたが)

脚が痛いけど頑張ろうと追いかけていったところで、最後のエイドがありました。ランナーさんが沢山いてほっとしました。

ここで一息ついて(うどんを食べたような気がします)、再度走り始めました。

今度は脚がほぐれてきて脚が痛くても順調にペースが上がります。重力に逆らわずにペースを上げてキロ4:30程度まで上がり、追い抜いていきました。

山から出たあたりから勾配がさらに急になりました。39~40キロあたりです。急になった勾配に脚がついていけず、不本意ながらペースを落とします。重力に逆らわないペースで疲れた脚が追いついていける気がしません。

ペースがキロ5:30→6:30と落ちていきます。強いランナーさん達にも抜かれていきました。脚でブレーキをかけてしまっているので、脚にかかる負担が大きいと分かっていても、もう脚はまわりません。

脚が上がらなくたっているのか、時折靴底が路面を擦るようになっています。

山から出て木立が無くなって気温も上昇していきます。身体の中に熱がこもっていくのが分かります。これが長時間続いたら熱中症だなと思いながらも、ゴールまであと数キロなのを励みに走りました。

平坦なところに出て左折して少し行ったあしがくぼ笑楽校(古い木造校舎を活かした施設)がゴールです。道路から校庭に上がるわずかな勾配も頑張れません。なんとかよじ登ってゴールしました。

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下は刈場坂峠あたりからゴールまでのグラフです。刈場坂峠後の小さな登り下りで、最後の登りだと思ったのに最後じゃなかったのが何度かあるのが地味にしんどかったです。(32キロで登りが終わらなかった点も)

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ゴールまで

ゴールしてすぐに記録証を受け取ります。5時間8分でした。目標の5時間は切れませんでしたが悲観したほどには悪いタイムではなくほっとしました。

疲労・脚の痛み

しばらく外で座って休んでから、木造の校舎でゆっくり着替えます。

気がつくと疲労感は、先月のかすみがうらマラソンほどではありませんでした。(かすみがうらマラソンが今までに無いほど疲労感が強かったのですが)

会場から駅までの徒歩では、いつものフルマラソンほどの脚の痛みもありません。列車を乗り継ぎ、長時間座っている時に左膝はじわじわ痛んできたので帰宅してからアイシングしました。

翌日になっても翌々日になっても張りはあるものの筋肉痛は全くありません。2週間前の試走では、ゆるゆると歩いたり走ったりで疲れも無かったのに2日間筋肉痛があったので、今回も覚悟していたのですが意外でした。試走の効果かもしれません。

全体のグラフ

下が全行程のグラフです。

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全体のグラフ

これだけではどの部分が歩きかよく分からないので、歩きと思われる部分に赤い色をつけてみました。

18キロから34キロまでずっと歩いていたような気がしていたのですが、実際には下り、平坦は走っていたので、自分で思っていたほどには歩きっぱなしでなかったようです。

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歩き区間

心拍数は下のグラフのとおりです。序盤で上がりましたが3つめの下りで少しさがり、その後の登りで走りながらもペースが落ちていったあたりから心拍数は抑えられています。心肺機能よりも脚の方が余裕度が低かったということでしょうか。

刈場坂峠から下がって登ってもどるルートでは特に低くなっています。ここで休んだので後を頑張れたのかもしれません。

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心拍数

試走とペースを比較してみました。7キロから21キロあたりまでが同じコースです。2日間筋肉痛になった試走の方がペースは遅く、沢山歩いています。この試走が楽だった(かつ楽しかった)ので本番の気持ちも余裕があり、脚も強くなっていたのではないかと思います。

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試走との比較

まとめ

今回走っている時に初めて思ったのが「楽しい」のと「つらい」のは別なんだ、ということです。「つらいけど楽しい」でも「つらいから楽しい」でもなくて、「つらい」&「楽しい」なんですよね。

楽しいから途中でリタイアをしたいという気持ちにはならない。

また平地のロードのマラソンと比べて、自然に囲まれて、変化もあり、(タイムも目指していないこともあって)気持ちにも余裕があったように思います。

つらさで言えば、過去のマラソンよりもつらかったと走っている時は思っていて、楽しいけど今後はもういい、と思っていました。(走り終わった翌日にはそんな気持ちは忘れているのはいつも通りですが)

今後は、練習としての峠走を取り入れて行きたい、というのと、今後も新しいジャンルに挑戦して楽しみを拡げたいところです。